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「自然素材」「天然素材」とは?2022年12月10日(土)

[住宅建材]

【素材】木材積み重ね
住宅・建築業界では、「自然素材」という言葉をよく耳にします。
「自然素材」と「天然素材」と非常によく似ておりますが、少々意味合いが異なるようです。


1)「自然素材」と「天然素材」の違いとは?
「自然素材」とは、そのもの自体、ありのままの状態を指しのに対し、「天然素材」とは、そのものの性質、ありのままの性質を指すようです。
したがって、住宅業界では両者ともに自然に由来する素材であるため、同じ意味合いに捉える傾向にあるようですね。

(1)<住宅業界で「自然素材」・「天然素材」の使われている箇所>
住宅業界の「自然素材」「天然素材」の中には、
①壁・天井などに使われる【内装材】
②床・壁・天井等に使われる【フローリング材】
③内外装などの化粧等に使われる【石材】
④外断熱として使われる【断熱材】
⑤防蟻処理に使われる【ホウ酸】         
などが該当します。

壁・天井などに使われる【内装材】

壁や天井などによく使われる【内装材】には、漆喰・珪藻土等という名前を最近よく耳にします。

「漆喰」と「珪藻土」ではどう違うのでしょうか?

「漆喰」は、もともとの原料が「石灰岩」です。自ら固まる性質があり、ウィルスや菌の繁殖を抑える抗菌性が高く、消臭力も併せ持ちます。

それに対し「珪藻土」は、プランクトンである珪藻が死滅して海中に堆積して出来た粘土状の泥土で、古くから七輪や耐火煉瓦などで使われてきました。

漆喰と異なる点は、漆喰は自らの力で固まりますが、珪藻土は、その性質が無く仕上げ材として活用するには、固化材(接着剤)や防カビ剤などの補助的物質が必要不可欠となり、接着剤の効果がなくなるとバラバラになってしまいます。

床・壁・天井等に使われる【フローリング材】

合板、無垢材という言葉をよく聞きますが、合板は薄く削った木を接着剤等を使い成形したものです。一方、無垢材には、繫ぎ目のない一枚ものの木(ワンピース:OPC)、長さが一定ではない不ぞろいの乱尺、UNI(無垢材を木の接着剤でくっつけたもの)などがあり、天然のフローリングでは、OPCと乱尺が該当します。UNIは接着剤を使うため本当の天然素材ではないかも知れません

ここで気を付けたいのが、どの無垢材であっても防虫対策で薬剤を使ってあると折角の自然素材・天然素材であっても身体に害のある化学物質が揮発してしまいますのでフローリングの選定には特に注意が必要です。

内外装などの化粧等に使われる【石材】

・玄関・土間:タイルのような平べったい花崗岩・粘板岩など

・キッチン・洗面台などの天板として使う御影石・大理石など

・屋根材として使われている粘板岩など

・壁や框などに使うサンゴ石・御影石・砂岩など

上記は使用例の一部ですが、天然の石をアクセントや化粧として使うと重厚感や高級感が出てきます。

更に石によっては、化学物質を分解したり、蓄熱して遠赤外線を出したりと機能性を備えたものもありますので、石の選定や施工場所も重要になってきます。

身体に害のないものとして使われる【断熱材】

外断熱には炭化コルクを施工しているメーカーや工務店があります

内部の充填断熱には、ウッドファイバーという木の断熱材や羊毛を使った断熱材もあり多種多様にございます。

防蟻処理に使われる【ホウ酸】

新築で家を建てる際には、「建築基準法施行令」の第49条に防蟻処理について書かれており、その対策が義務化されています。

5年経過後に改めて防蟻処理を行うか否かはお施主様のご判断となりますが、ホウ酸を使った防蟻処理は、新築施工時の1回で半永久的に行う必要はありません。

種類としては、「ピレスロイド系」や「ネオニコチノイド系」の防蟻処理剤があり、ここ最近はネオニコチノイド系の使用が増えてきているように思われます。

このネオニコチノイド系の防蟻処理剤は農薬のため、臭いを辿って人間の脳の神経細胞に影響を及ぼす可能性が高く、使用には細心の注意が必要です。しかしながら、ホウ酸であれば新築時に1回施工するだけという経済性の高さに加え、主成分が目薬にも使われているなど安全性も高いです。


上記のように、「自然素材」、「天然素材」は色々ありますが、他にもまだまだたくさんありますので、ご興味のある方はお問合せ下さい。

書いた人

無添加住宅正規代理店
株式会社トミス建設(屋号:自然素材ハウス)