ブログ

知らないと怖い「経皮毒」2023年4月30日(日)

[シックハウス]

 ここ4~5年で「香害」という言葉をよく耳にするようになりました。
柔軟剤や整髪料に含まれる匂いは、通常であれば脳が良い匂いという認知を行いますが、合成香料(化学物質)の許容量を超過(化学物質過敏症)した方にとっては、不快感や頭痛、吐き気、めまいなどの症状が生じることがあります。
この「香害」は、病院に行って治るものではありません。
香の発する場所から避けること以外に対処法が無いのが現実なのです。
そのため、公共施設や公共の移動手段等、多くの方がいる場所に近づけないことが大きな問題となっています。

各地方の行政や健康を増進する地域団体では、ホームページやSNSなどでも呼びかけや相談窓口を設けているところもあります。
それだけそのような人体被害を受ける方が増えてきているという事ですよね。

【参考サイト】
https://www.palsystem-tokyo.coop/report/3948/

【参考サイト2】
https://www.nite.go.jp/chem/management/kaisetsu/04.html

今回は、この「香害」に関するお話ではなく、人体へ影響を及ぼす経路についてお話したいと思います。

 

【目次】
-----------------------------------------------------------------------
1)化学物質を暴露(ばくろ)する経路
 (1)経口
 (2)経気
 (3)経皮

2)日常で使われている化学物質

3)人体に悪影響を及ぼす世界の化学物質の比較

4)経皮毒

5)化学物質の遺伝について

6)気を付けたい日用品

-----------------------------------------------------------------------

 

1)化学物質を暴露(ばくろ)する経路

  化学物質を体内に摂取する経路は3つあります。

 

 (1)経口

  経口とは、口から飲料や食べ物を摂取する経路のことです。
  口から摂取した化学物質は、人や動物であればすべてのものが肝臓・胆汁、または腎臓・小腸・大腸を通して90%が体外に排出されます。

 

 

 (2)経気

  経気とは、空気などの気体を口や鼻を通して体内へ取り込むことです。
  気体を体内に取り込むと、鼻腔から直接血液をとおり古代脳と言われる「大脳辺縁系」に届きます。

  この臭いや香りが電気信号となって脳に伝わり、嫌なものなのか、好むものなのかを判断しています。
  食べ物と異なり直接血液に入るため、真っ先に感情に働きかけます。
  心理や生理機能に影響を与え、心と体の健康や生産性に影響を与える事が大きな特徴です。
  ゆえに、臭い(空気)は薬にも、毒にもなるので、吸引の際の吸い込む量には注意したいものです。

 
 (3)経皮

  人体の皮膚を通って身体の中に入ってくる経路のことです。
  化学物質は非常に小さいため、皮膚の網目をすり抜けて毛細血管通って体内に入ります。
  有害物質は脂肪と結びつく特性があり、男性は肝臓、女性は胸や子宮に溜りやすいという特徴があるので要注意です。

  しかも、身体の部位によって吸収率が異なる為、粘膜の弱い場所に化学物質を付着させることには気を付けましょう。

 

2)日常で使われている化学物質

・合成界面活性剤( ノニルフェノール ・ ラウリル硫酸ナトリウムなど)

・乳化剤( ポリエチレングリコール ・ プロピレングリコール ・ ジエタノールアミン ・ トリエタノールアミンなど)

・酸化防止剤( ブチルヒドロキシアニソールなど)

・保存料( パラベンなど)

・紫外線吸収剤( オキシベンゾンなど)

・染毛料( パラフェニレンジアミンなど)

・着色料( タール色素)

 

3)人体に悪影響を及ぼす世界の化学物質の比較

 EU   :4000種類

 アメリカ:800種類

 日本  :100種類

上記のように国が予め人体に危険な化学物質として指定及び規制している数にこれだけ違いがあることに驚きを隠せません。

 

4)経皮毒

 私たちの生活環境の中には、様々な化学物質が存在します。
 毎日の日常生活の中で、ありとあらゆるものが皮膚から吸収されており、皮膚を通して成分が体内に浸透しています。
 それが身体に悪いものでなければ良いのですが、空気中の「毒」の要素を持つ化学物質が体内に吸収されることを「経皮毒」といいます。

 この経皮毒については、下記の図のように身体の部位によって吸収率がことなります。
経皮吸収率

5)化学物質の遺伝について

 化学物質は、子宮、卵巣、精巣などに蓄積しやすく、子供にも影響を及ぼすと云われています。
 母親の羊水や胎盤を通じて子供に移行するんですね。

 そのため、今現在の幼稚園・小学校等では、多動症や、ものごとに集中できない子供、アレルギーの抱える子供が増え、集団行動に沿って行動出来ないお子様も増えています。

 人体ではありませんが、鶏の卵で有機溶剤を使った卵の色付け実験をしているサイトがあるので、良かったら見てください。
 人体への影響もあることが分かります。

 【参考サイト】花兄園(かけいえん)
  http://kakeien.com/jikken.htm

 

6)気を付けたい日用品

湿布
化粧品
基礎化粧品
ハンドクリーム
台所洗剤 
シャンプー
リンス
カラーリング剤
入浴剤
歯磨き粉
アセトン
人工香料
柔軟剤
静電気防止用剤
生理用ナプキン
タンポン
など。

 

上記のように、私たちが普段生活をしている中にも、気を付けなくてはいけないものがたくさんあります。
日常で好意に使っているものほど気を付けたいものですね。

 

 

この記事を書いた人
株式会社トミス建設