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どれがいいの?『いえの壁材』2023年9月30日(土)

[住宅建材]

みなさま、季節も明日から10月になります。しかしまだまだ日中は暑い時もありますが、昼と夜の寒暖差による体調不良には要注意ですね。
住宅内の面積で一番大きなものは、壁・天井です。床やドアよりも圧倒的に大きく、7~8割を占めるようです。
最近では、その家の壁材が機能性を持っているものも多く出てきております。匂いを吸着してくれたり、菌やウィルスを除去したりというものまで出ていますよね。

今回は、住宅内の壁材についてお話したいと思います。

壁とは、

【wiki-pedia】https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A3%81

【目次】
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1)壁の種類
(1)真壁(しんかべ)
(2)大壁(おおかべ)

2)壁材の種類
(1)壁紙材(クロス)
(2)塗り壁材
(3)石材
(4)タイル
(5)木材

3)まとめ
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1)壁の種類

まず、壁材についてお話する前に、現在の日本の壁の種類は大きく分けて下記の通り2種類あります。

(1)真壁(しんかべ):壁の柱と柱の間に壁があり、柱・梁が見えているもの
   昔から使われている日本の伝統的な壁の種類で、和のテイストがあり柱自体が呼吸したりしますので、木の匂いやぬくもりを感じ落ち着きのある空間つくりにはお勧めです。真壁

(2)大壁(おおかべ):壁に柱・梁がおおわれており柱・梁が見えないもの
   現在の住宅でよく使われている壁の種類で、壁面積が大きいため模様やデザイン、機能性が多岐にわたっています。
大きな壁

上記のように、真壁と大壁の違いは、壁を見たときに柱・梁が見えるか見えないかの違いです。

2)壁材の種類

壁材の種類は、おおむね6種類に分類されます。それぞれの特徴(メリット・デメリット)を見ていきましょう。
(1)壁紙材(クロス)
(2)塗り壁材
(3)石材
(4)タイル
(5)木材

(1)壁紙材(クロス)
新建材部屋クロス写真
こちらは、戦後の日本以降一番よく使われるようになった壁材です。
その理由は、工場でプリントしたものを現場で施工するため、安価で施工もしやすい点です。
デザインバリエーションも豊富で、選択する楽しみも大きな理由です。
メンテナンスも汚れたら、濡れ雑巾で拭けばだいたい落ちるので安心です。
しかしながら、壁紙のつなぎ目が残念で、接着剤を使用するため、接着剤の寿命が過ぎると剥がれてきます。

(2)塗り壁材
漆喰壁漆喰施工
湿式の塗り壁材は、古く昔の住宅で使われていました。当時は当然石油製品がなかった時代ということもあり、その場所場所でとれる土や木を使って壁を作っていたんです。
下地には、竹を組み合わせて面で柱と柱の間に設置し、その上に土や粘土、漆喰等を塗っていく。
このような仕上げ方が一般的です。

①漆喰(しっくい)壁
漆喰の原料は、石灰岩で細かな石に粉砕し、それを焼いてから水を加えます。それが消石灰となり、建材に使用する際には、その消石灰にスサや骨材、天然糊等を加えて割れにくくします。
左官職人が施工するため、施工には時間がかかりますが、風合いや機能性は非常に高いです。
調質・消臭効果に加え、いい菌を増殖させ、悪い菌を減退させる機能もあり現在でも高級な建材として注目を集めています。
漆喰は、自身の持つ性質で二酸化炭素と化学反応を起こして固まるので、半永久的な壁材として使用可能です。
漆喰は不燃材料のため、火災が頻発した江戸時代には多く住宅に採用されました。

②珪藻土材
珪藻土
植物のプランクトンが死んで堆積した土を使ったもので、もともとは七輪に使われていました。
ガスコンロが普及した現代では、使用用途を見直しその性質を生かし壁材に使い出したことが始まりです。
歴史でいうと20年前後です。
珪藻土は調質性能が非常に高く、室内の湿気を調質してくれるのが大きな特徴です。
しかしながら、土なので、接着剤や防腐剤などの添加物を加えないとなりません。
そのため、接着剤の寿命である約15年前後で剥がれてくるので、予め理解しておく必要があります。

③プラスター
プラスター
プラスターは、鉱物を粉上にしたものを水で混ぜたものです。
石膏プラスターは、石膏を水でといたもので、成分的にも漆喰と相性がよく、下地に使用したり穴埋めに使ったりもします。
乾燥による収縮もしづらいので、クラックなどの割れもしづらいことも特徴です。
白度が高いため、暗い空間等に使用すると明るい空間になりやすいので、場所を選んで使用することもお勧めです。

④土壁材
倉敷土壁土壁
昔の住宅では当たり前のように使われていた建材です。
土壁は、調整効果が非常に高く、防火にも優れており、費用も比較的安いためよく使われていました。
現代では、機能面に優れている漆喰や珪藻土の方がメジャーなため一般住宅ではほとんど使われません。
ですが、茶室や伝統建築物等では本来土の持つ色合いや風合いが良いとのことで使われるケースもあるようです。
壁には複数回の塗作業が必要なため、施工費用は比較的高めであることも特徴の一つです。

(3)石材
浴槽
世界各地で採掘させる天然石を壁に付着させるため、同じ顔を持たない自然の風合いと重厚感が大きな特徴です。
同じ模様も一つもないこともあり、本物志向の方には非常に人気な壁材です。
石の種類には化石のある石もあり、微細や穴が調質したり、化学物質を減退させる特徴を持つ石もあります。
石の凹凸を生かし、照明の陰影を楽しむことも採用の醍醐味の一つですね。
石なので、簡単に劣化することはないですが、接着している材料の接着力がなくなると落ちる可能性もあるので要注意です。
家の顔の部分であるところやニッチ・TV裏のアクセントとして採用するケースを多く見かけます。

(4)タイル
浴槽
タイルは英語で「tile」と書き、その語源はラテン語のテグラ「tegula」で、物を覆うという意味のようで、粘土質を高温で焼き上げたものです。
焼成温度が1200度以上で焼いたものを磁器タイルといい、硬度が高く長持ちすると言われています。
タイル自体の特徴は水に強く、防水効果があるため、水回り部分によく使われます。
カラーバリエーションも形状も豊富なので、世界中でよく使われる建材として認められています。
タイル目地の色味でも雰囲気が大きく変わるため、組み合わせる楽しみもありそうです。

(5)木材
竹あじろ木材
木材特有の木の匂いや風合いが落ち着き感を引き出します。
そのため、リラックス効果を生かし寝室や茶室などに使われることもあります。
和室や日本家屋にはよく使われますが、上記のように部屋の一室に使用することもお勧めです。
木材は、無数の樹種がありますが、樹種により硬さ、匂い、風合い等違いがありますので、選ぶ楽しみもありそうですね。

3)まとめ

以上、いろいろと壁についてお話いたしましたが、家の中の壁の占める割合は7~8割と非常に高いため、デザインや雰囲気だけにとどまらず機能的側面にも注目したいものです。
壁材を壁に付着させる際には、何かしらの接着剤が必要となります。
天然の接着剤もあれば、人工的な化学物質を伴う接着剤もあり、面積が大きければ大きいほどその影響は大きくなります。
そのあたりも踏まえ、自分たちにはどのような壁材がふさわしいのか?必要なのか?なども考えの中の一つにするとよいと思います。

壁材にまつわるお問い合わせは、こちらからどうぞ。

https://natural-house.co.jp/inquiry/

この記事を書いた人
自然素材ハウス(株式会社トミス建設)