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高気密・高断熱の落とし穴2024年3月11日(月)

スタッフブログ

昨今、燃料費の高騰などの影響でよく話題に登るキーワードが「高気密・高断熱」です。
主に戸建住宅で使われる高気密・高断熱住宅とは、高気密住宅と高断熱住宅という2つの特徴をあわせ持った住宅のことを指します。
「高気密」住宅の特徴は、壁や屋根などの不要なすき間をなくし、すき間風などによる室内外との空気の流れがないため、建物内部の温度が一定に保たれることです。
対して「高断熱」住宅の特徴は、断熱材を隙間なく多く使用し、住宅の内外で熱の移動をなくすることで建物内部の温度が一定に保たれることです。
空気と熱の流れをなくすることによって、外気温の影響を受けないようにし、室内の温度を一定に保つのが高気密・高断熱住宅の特徴と言えるでしょう。

高気密・高断熱住宅のメリット

■外気温の影響を受けにくく快適な室温を保てる

高気密・高断熱住宅は、先述したように空気の流れと熱の移動を遮断します。その結果、室温が外気の温度変化の影響を受けにくくなります。夏の猛暑でも冬の氷点下でも、室内には暑さ、寒さが伝わりにくく、空調機等を使うことで快適な室温を保ちやすくなります。また、室内の温度変化が少ない為、冷房や暖房のコストを節約できるメリットも考えられます。

■温度変化が少ないのでヒートショック予防効果が期待できる

ヒートショックとは、大きな温度差が原因で血圧や脈拍が大きく変動し、場合によっては心臓発作や脳梗塞などを引き起こすこともあります。例えば、暖房が効いて暖かいリビングから暖房の効いていないトイレに移動したときやお風呂に入ろうとした時などが想定できます。高気密・高断熱住宅では住宅全体で温度変化がないように室温を保つことができるため、ヒートショックのリスクを減らすことができると考えられます。

高気密・高断熱住宅のデメリット

■室内に空気がこもりやすい

高気密・高断熱住宅は、すき間を極力少なくして室内と屋外との空気の流れを最小限にしています。そのため、室内の空気がこもりがちで、室内で発生したハウスダストもそのまま室内に浮遊する原因となります。ハウスダストは、ホコリの中でも特に1mm以下の肉眼では見えにくいもののことをさし、ダニの死がい・フン、花粉、カビ、細菌など様々なものが該当します。

■内部結露が発生するケースがある

高気密・高断熱住宅では、室内の暖かい空気が壁(断熱材)の内部に侵入し結露してしまう内部結露が発生するケースがあります。これは主に施工時の不良によるものが多く、住んでいても気が付かない場所で発生しますので注意が必要です。

使える暖房器具が限られる

高気密・高断熱住宅では、燃焼時に排気を室内に放出する暖房器具(石油ストーブ)は、一酸化炭素を発生させる危険があるため使用できません。排気を放出しないエアコンや床暖房などの仕様をおすすめいたします。

いかがでしたか?
高気密・高断熱住宅は外気との空気の出入りを遮断することで温度変化を小さくしています。
空気の出入りが少なくなるということは、元々の室内の空気環境が重要なポイントとなります。以前のコラムでも触れたように、建材から放散される化学物質は、放散の発生源を取り除く(リフォーム)しない限り、室内の空気を汚染し続けます。
現在、住宅を新築する時や増改築するときには24時間室内を換気する設備の設置が義務付けられていますが、高気密にしたことによって建材から放散される化学物質を換気する設備が必要になるとは、何とも皮肉なものです。

自然素材ハウスが手がける無添加住宅建材も含め化学物質を一切使わずに建てる「きれいな空気の家」です。
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この記事を書いた人:株式会社トミス建設(屋号:自然素材ハウス)