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自然素材ハウスの「自然素材」の魅力~その2~(漆喰)2024年5月27日(月)

スタッフブログ

漆喰(しっくい) - 日本の伝統的な建築材の一つで奈良時代から使われていたとされ、日本の風土や気候に適した素材として発展。代表的な建築物としては姫路城など。

漆喰の主成分は石灰岩(せっかいがん)です。

漆喰のサイクル

石灰岩は、主に「炭酸カルシウム」でできている堆積岩で、白色をしており、化石が含まれていることが多いです。この石灰岩や貝殻を窯で焼くと「生石灰」(炭酸カルシウム)になります。
生石灰に水を加えると、発熱して膨張し、「消石灰」(水酸化カルシウム)に変わります。この消石灰に、つなぎとしてぎんなん草などの繊維を加えたものが漆喰です。
漆喰を壁に塗ると、乾燥する過程で空気中の二酸化炭素と反応し、再び炭酸カルシウム(石灰岩と同じ成分)に戻っていきます。つまり、漆喰の壁は、時間をかけて元の石灰岩の成分に戻るのです。
このため、漆喰の壁は石灰岩と同じ安全な成分でできており、私たちは安全な環境で暮らすことができるのです。

呼吸する壁のメカニズム

漆喰の一番の特徴は、多孔質(たこうしつ)=「小さな穴がたくさん空いている」ということ。
つまり、漆喰には細かな穴がたくさん開いています。この多孔質な表面で湿気をコントロールします。湿度の高い夏は室内の湿気を吸い込み湿度を下げます。これとは逆に乾燥した冬には湿気を室内に放出し、年間を通じて快適な湿度に調節してくれるのが漆喰です。

漆喰の8つの特徴

1.調湿性能

漆喰は吸湿性と放湿性に優れており、室内の湿度を適度に調整する効果があります。これにより、カビやダニの発生を抑え、快適な住環境を保つことができます。

漆喰は高温に強く、燃えにくい性質があります。このため、火災時の延焼を防ぐ効果が期待されます。実際に、漆喰が使われた建物は防火性能が高いとされています。

3.耐久性能

漆喰は非常に耐久性が高く、適切に施工されれば数百年にわたってその美しさを保つことができます。経年変化による劣化が少なく、メンテナンスが容易です。

4.抗菌・防カビ性能

漆喰はアルカリ性のため、カビや細菌の繁殖を抑える効果があります。これにより、清潔な室内環境を維持することができます。

5.意匠性能

漆喰の持つ独特の白さと光沢は、美しい内装を実現します。また、職人の手によって様々な模様や質感を表現することができ、デザインの幅が広がります。漆喰の壁は見た目にも高級感があり、落ち着いた雰囲気を演出します。

6.断熱性能

漆喰は断熱性にも優れており、夏は涼しく、冬は暖かい環境を保つ効果があります。これにより、エネルギー効率が向上し、省エネにも貢献します。

7.メンテナンス性能

壁に汚れがついてしまった場合は、消しゴムで簡単に落とすことができます。
コーヒーやお茶などが跳ねて漆喰壁についてしまったときは、サンドペーパーを使って汚れを落とすことができます。

8.安全性能

無添加住宅オリジナル漆喰は、消石灰・寒水石(かんすいせき)を主成分としています。化学接着剤を全く使用しておらず、収縮防止・補強のために繊維状の「すさ」、保水材として「海藻のり」を加えて製造しています。

無添加住宅博物館

漆喰は、日本の伝統的な建築材料として、その美しさと機能性で長い歴史を持っています。現代においても、その環境に優しい特性や調湿性、耐火性などが評価され、多くの建築物で使用されています。漆喰の施工には専門的な技術が求められますが、自然素材ハウスの職人が丁寧に作業した壁や天井は非常に美しく、伝統と現代を融合させた建築デザインを実現させています。
自然素材ハウスのモデルハウス「横濱無添加住宅博物館」では、漆喰で塗られた壁と天井をご覧いただけます。モデルハウス内の仕様は全て無添加住宅仕様。新築時から8年の時を経てますます魅力的に経年美化した無添加住宅を是非ご体感ください。

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この記事を書いた人:株式会社トミス建設(屋号:自然素材ハウス)

自然素材ハウスの「自然素材」の魅力

その1「無垢材」
その2「漆喰」
その3「炭化コルク」
その4「米のり」
その5「柿渋」
その6「天然石の屋根」
その7「伝統を受け継ぐ無機顔料」