今後どうなる?変動金利が変動する仕組み。2024年7月29日(月)
スタッフブログ
住宅ローンの変動金利は5年に一回見直しを行う(5年ルール)というお話を以前にお伝えいたしました。多くの方が利用する35年返済のローン商品の場合、実に7回もの返済金額の見直しが行われます。ただし、35年間で7回の見直しが行われるものの、実際には変動の上限が定められていて(125%ルール)、無制限に上がり続けるものではありません。
本日は、この「変動金利」がどんな理由で変動するのか、最近の金利の動きとともにご説明いたします。
短期プライムレートとは?
短期プライムレートとは、金融機関が優良企業に対して適用する短期(通常1年以内)の貸出金利のことを指します。具体的には、銀行などが企業に短期的な融資を行う際に設定される基準金利です。通常、この金利は市場金利や中央銀行の政策金利を反映して決定され、信用力の高い企業に対して適用されます。このレートは定期的に見直されることが多く、経済状況や市場の動向に応じて変動します。
かつては各銀行が公定歩合に連動した金利をベースにして貸出先の信用力等に応じて金利を決めていました。しかしながら1989年以降は譲渡性預金等の市中金利に連動して金利を決めるように変化し、現在の短期プライムレート(新短期プライムレート)が一般的となっています。
短期プライムレートと住宅ローンの関係とは?
変動金利の住宅ローンは、市場金利の変動に応じて金利が定期的に見直されます。この金利変動に短プラが間接的に影響を与えているのです。先述の通り、短プラは市場金利の指標の一つとして使われるため、短プラが上昇すると市場全体の金利も上昇しやすくなります。その結果として変動金利型の住宅ローン金利も上昇する可能性がるのです。(短プラが上昇するということは、一般的には経済状況が改善し、中央銀行が政策金利を引き上げている場合が多く、このような状況では、長期金利も上昇しやすくなり、結果的に住宅ローンの金利にも影響を与えることがあります。)
つまり、住宅ローン商品の変動金利は短期プライムレートに連動していて、その金利は短期プラムレートの+1%であることが多いのです。
引用:三井住友銀行
金利の動きをまとめると・・・
政策金利が上昇 → 短期プラムレートが上昇 → 変動金利が上昇
ということになります。
先日の日本銀行総裁のマイナス金利解除の一報を受けて、住宅ローン金利が上昇か?というニュースが流れたのも、この金利変動の仕組みの影響と考えます。実際には、「マイナス金利政策の解除を決め、無担保コールレート翌日物の誘導目標を0~+0.1%に設定した。」という内容だったので、すぐに変動金利が上昇することは考えにくく、実際に上記グラフからも明らかなとおり短期プラムレートも変動金利も変動していません。
おわかりいただけましたか?
「変動」金利といえども、きちんとルールに乗っ取って変動しています。今日景気が良くなったからと言って、明日から上がるものではないということがご理解いただけたのではないでしょうか?
しかしながらニュースで日経平均株価の動きを見ても、景気が回復してきているのは明らかですよね。
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この記事を書いた人:株式会社トミス建設(屋号:自然素材ハウス)